2008年 2月
2008年 2月の幻想断片です。
曜日
月
火
水
木
天
土
夢
気分
×
△
−
○
◎
☆
2月29日−
「あれが〈夏の骨組み〉なんだ……」
冴え渡った蒼い空の下、冬木立が凛として立っている。無数の枝が広がり、方々へ伸びているように見える。それは一つの生命の知恵の結晶であり、なおかつ真の芸術作品であった。
「でも絶対に破綻しないし、不思議な安定を保ってるんだよな」
夏になれば、たくさんの葉が風に揺れるだろう――。
2月28日−
枝の間をくぐり抜けて
光が奥に差し込んでいる
その輝きに浮かび上がる
木々の小さな子供をみつけた
遠くまで見渡したいと
次の季節を待ち望んで
大きく背伸びするかのような
未来を紡ぐ新芽の朝
2月27日−
[見えない場所/見えるもの]
「昼間の白い月って、昼間のランプと似てるね」
ゆうべの神秘的な魔力と淡い輝きを失い、老婆の髪のような白い石になって青く澄んだ空に傾いて浮かんでいる下弦の月を見上げて、カレナがつぶやいた。リースの町の西側から軽やかな空気が流れ始めると、いくつも立ち並んでいる風車の羽根たちががきしみをあげながら一斉に回り出し、小麦を製粉する。
カレナと並んで、なだらかな丘をゆくフェルマは〈昼間の白い月〉と〈昼間のランプ〉についてしばらく考えてから返事をした。
「そうね……背景になって、所在なげな感じがね」
カレナは顔をあげて、後ろ手に組み、歩きながら語る。
「昼間の明かりの下じゃないと見えないものもあるけど……逆に、夜の暗がりじゃなきゃ見えないものもあるよね。星とかさ」
「きっとこの世の中には、光の照らすことで得られる視力とは逆に〈闇の深まることで得られる視力〉もあるんじゃないかな」
フェルマが言った。二人は軽い足取りでなだらかな坂を下りながら、しばらくそれぞれの考えに浸りながら、長く濃い影法師を地面に映して朝のまばゆい光の中を歩き、遠ざかっていった。
2月26日−
[音降り]
ゆうべから降り続いた雨は今朝方にやんで、軒先から雨粒が不規則にこぼれ落ちている。
まばゆい光と鳥たちの歌声が高らかに充ちあふれる中で、昨日の名残の水音が〈朝の曲〉に潤いを添えている。
その時、柔らかな風がそよぎ、空気が変わって――背中に半透明の翼を生やした掌に乗るくらいの小ささの子が、何度も羽ばたきながら上手に舞い降りてきた。
彼だか彼女だか分からないが、ふわふわした銀色の髪を三角錐の帽子からはみ出させて後ろで結んでいるその子は、家の屋根の下、幾つも水溜まりの並んでいるそばに降り立った。
「なかなかいいね〜」
青く澄んだ大きな瞳を見開き、唄うように喋ったその子は、空に向かって鍵盤を叩く仕種をした。
すると――。
屋根から水滴が〈規則的〉に降り始めた。雫は真っ直ぐに落ちるのではなく、斜めに落ちたり、速さもまちまちだった。それらの〈雨の名残〉が、大きさも深さも違う水溜まりに落下してゆく。
ピタ、パシャ、ポトッ。低い音、高い音の入り交じる〈それ〉は、まさに一つの楽曲だった。水で花火を作り上げたような、星のきらめきのような――水とともに音が降り、まさに〈音降り〉とでも呼ぶべきの現象だった。
「らぁ〜」
最後に加わったのは、翼の生えた小さな子供の、鈴のような声だった。風さえ聞き惚れる、一つの不思議な調和が、そこに出来上がっていた。
やがて演奏会には終わりがくる。雨粒の勢いが弱くなってきた。それとともに辺りに満ちる光はいよいよ強さを増していた。
曲は遠ざかり、最後に子供の唄だけが残った。その子が小さな声で歌いきると、風が再びそよぎだすのだった。
こうして序曲は過ぎ去り、本格的な朝を迎えたのだった。
2月25日−
そして人々は去り
遠い思い出は墓の中へ
そして緑は甦り
大地は彼らの手の中へ
2月24日−
[峠越え]
背中から吹いてくる強い風に両足を突っ立て、タックが言う。
「確実に〈季節の分水嶺〉を越えた気がしますね」
碧い池は降り注ぐまぶしい光を映して、その本来の色の深さが和らいでいる。まるでエメラルドグリーンの海のようだった。
「うん」
ほころんでいる花のつぼみを見上げ、リンローナがうなずく。
「まあ、ちょっとした上り坂……また寒くなることがあるにしても、全体的にはあったかくなるんだろうな」
ケレンスも腕組みしたまま同意した。
2月23日−
「風が吹く先へ、ずっとず〜っと行くと、どこに着くのかな?」
春を運ぶ強い潮風に、肩にかかるくらいの淡い金の髪を揺らして、ウピが言った。南国の日差しは強く、夕方は以前よりも遠くなった。
「うーん……」
隣にいた長身のルヴィルが長い金の髪をなびかせて腕組みした。悪戯な風がロングスカートの裾を強く押して通り過ぎる。
ルヴィルはかすんでいる海の遠くを見つめて、こう答えた。
「ルデリア世界中をめぐりめぐって、案外、ここに戻ってきたりしてね」
「同感です」
少し後ろにいたレイナがうなずくと、銀の髪が動いた。
「そっか。あの風に乗って試せたら、楽しいだろうなー」
ウピはまぶしそうに目を細めて素直に笑った。
2月22日×
目を使い
耳を使い
鼻を使って
季節の宝物を見つけ出す
道具は何もいらない
気持ちさえあれば――
2月21日−
[森の宝石(1)]
リンローナが目覚めた時、もう朝だった。顔を上げると、薄暗い部屋の中でカーテンが明るく浮き上がって見える。
宿屋の部屋には、冷ややかで澄んだ冬の早朝の空気が満ちている。隣のベッドの姉を起こさないよう、少女は注意深く掛け布団を持ち上げて、寝間着のまま這い出した。
体温を逃さないように軽く腕組みし、リンローナは窓辺に近づいた。そしてカーテンの端をそっと動かす――。
細い隙間に顔を寄せる。町外れの高台にある宿屋の窓からは広大な緑が見渡せた。針葉樹の森が遠くまで続いている。
新しい一日を微笑みながら見つめていたリンローナの視線が、ある一点で止まった。
(あの光、何だろう……)
森の手前側で何かが強い光を発していた。まるで緑のドレスを羽織った森の襟元に飾りつけた一粒の金剛石のように。
(続く?)
2月20日−
「ふぅ〜」
口から湯気が出た。胃の中から、身体の隅々にまで温かさが染み渡ってゆく感覚がある。
メラロール市の喫茶店は半分くらい席が埋まっていた。豊かな茶葉の香が漂い、お湯がぐつぐつと沸き、暖炉は炎を守っている。時折、カップを置く音と、ひそやかな話し声が聞こえる他は、実に静かな空間だ。
夕方に近い外は灰色に曇って薄暗く、店の中には既に黄色みを帯びたランプが燈っている。
その時、誰かが外を指さした。
「雪だ」
人々は話を中断し、窓に視線を集める。
湯気の向こうで、小さな雪がちらほら降ってくる――。
2月19日−
白と黒の小鳥が素早く歩いている。目で追うと、やがて羽ばたき、木の上の方へ飛び去った。目の前には森の入口が開き、細い道は奥へと消えていて、辺りは薄暗かった。
「行くかい?」
ミラーが尋ねる。風が吹き、針葉樹の葉がザワッと鳴った。
ごくりと唾を飲み込んでから、シーラは答える。
「……だって、ここが近道なんでしょ?」
「そうだね」
ミラーが軽くうなずく。それから二人は、もう一度、森の奥の方を見つめた。気のせいか、あるいは本物か――これから行く方角から獣の遠吠えが聞こえる。はらりと一枚、葉が落ちた。
「行こう。何とかなるだろうさ」
ミラーが言い、歩き出す。シーラは何も言わず、一歩後ろをついてゆく。ほどなくして二人は森に足を踏み入れた。風は湿り、空気までもが変わったように感じた。
2月18日−
葉を落とした冬の森は静寂につつまれているが、時折、渇いた音が響き渡る。通り過ぎる風を受けて枝同士のこすれる音、わしが進めば枯れ葉や枯れ草を踏む音――。
その森の小さな谷間を、澄んだ水が流れている。ぬかるみを避けて近付き、しゃがんで右手を恐る恐る浸してみる。凍えるほどの冷たさで、思わず出した手を引っ込めるが、冬を満たす潤いの音が耳に心地良い。
(これも一つの、春の材料なのだな)
立ち上がり、水の流れてゆく先を目で追う。水面に映る木漏れ日のまぶしさに、目を細めた。
2月17日−
「明日も、いい日になりますように」
日が沈んで夕焼けの残るミザリア島の広い空に、レイナは小さく強く、祈りを捧げるのだった。家々の向こう側、遠浅の浜辺に打ち寄せる波の音が微かに聞こえた。
2月16日−
「あの山の雪で、季節を計るのよ」
リズリー町の酒場のおかみさんがゆうべ言っていたことを思い出した。けさは澄み切った青空の下、遠い山並みがくっきりと見渡せる。進行方向やや右、頭ひとつ飛び抜けてひときわ目立つ気高い山は、白銀の王冠を戴いている。
「あれがいつか消えるのか……」
初夏になれば雪の層が薄くなり、夏の終わりには完全に消えるそうだ。厚手の上着を着込み、寒さに身を固くして、私は町外れでしばらく立ちつくしていた。
2月15日−
[雪の花]
今朝方の短い淡雪がやんで、冬枯れの木々の枝先は白くなっていた。濃い灰色だった雲は明るくなり、弱い日差しがズィートオーブ市の旧市街を照らしていた。
冬にしてはやや薄手の上着を身にまとったサホが言う。
「花が咲いたみたいね」
サホと並んで歩いていたリュナンは、立ち止まってゆっくりと顔を上げ、街路樹の枝先を見つめた。丈の長い厚手の上着、灰色の帽子、襟巻き、手袋という重装備のリュナンは、かすれた声でつぶやいた。
「咲いてるのもあるよ」
「え?」
サホが驚いて尋ねる。早速、見渡した枝には、白い宝石のような雪のかけらしか見当たらない。静かな朝の鳥の歌はサホの中では消え去り、集中力が高まっていた。
「ほら、サホっち。ここだよ」
リュナンが手袋のまま指差した先は、街路樹のずいぶん下の方――目線よりさらに低い場所だった。折からのささやかな柔らかな光を受けて、それは神聖な様子で輝いている。
小さいが、確かに咲いている。それは一輪の白い花だった。
2月14日−
[黄昏に月の沈むとき]
「日の入はみんな気付くけど、月の入は気付かねぇよな……」
両手をコートのポケットに入れ、横から吹き付ける夕風の冷たさに何度も背伸びを繰り返しながらケレンスが言った。
細い二日月が、深い赤紫の夕焼けの残る西の空に音もなく沈んでゆく――夕日の影に隠れ、あとを追うかのように。
「特に、あの細さだと余計にね……今は自分の番ではないと理解しているような振る舞いだね」
風に背を向けて立ち、タックが言う。コートの襟を立てた彼は、何度も目をしばたたいていた。
空には既に冬の星座が鮮やかに現れ、そっと照明を落としてゆく昼間の名残の中で、少しずつきらめきを増していた。
2月13日−
「ここに絵は飾ってないけどさ、この窓から見える山々が……」
尖った三角や、横に連なる山並みが、雪の冠をかぶって凛々しく立っている。針葉樹の一本一本が白く雪化粧しているのも分かる。
「季節ごとに変わる、絵の替わりなんだよ」
そう言って、メリダおばさんは笑った。
ノーザリアン公国の、小さな町での出来事だ。
2月12日−
「春は、この雪の下で育つんだね」
リンローナが振り返って言った。ゆうべ上塗りされた真新しい白銀の大地に、足跡が長く続いている。
「そうですね」
タックがうなずき、まぶしい雪の照り返しに目を細めた。
「雪の中は、意外と温かいらしいですから」
「ほんとかよ? この下で、花とか、キノコとかが育つのか?」
ケレンスが驚いて尋ねると、リンローナはひと呼吸おいてから、真っ直ぐにうなずくのだった。
「うん、きっと!」
空は薄い青に冴え渡り、綿のように白いちぎれ雲が高い風に乗って気持ち良さそうに流れていった。
2月11日−
木の匂いのする浴場の高みには明かり取りの窓があり、差し込む柔らかな光の帯は神々しかった。湯霧が立ちのぼるが、それはすぐに冷やされて微細な水蒸気の粒子となる。
優雅な温かさと、凛々しい冷たさの入り混じるその浴場は、いわば庶民の宮廷であった――。
2月10日−
(休載)
2月 9日−
[沼のほとり(1)]
幹の匂いが辺りを満たし、うっすらかかる霧にろ過された木漏れ日が柔らかに降り注いでいた。ひっそりとした森の奥には、声色の異なる小鳥たちの高い話し声が響いている。
木々が離れて、苔を溶かしたかのような――あるいは時を沈めたかのような深い碧の沼が現れた。慎重に近づき、少し身を乗り出して覗くと、透き通った水をゆく銀の鱗の魚が見えた。
池に沿って、右回りに進んでゆく。細い道は起伏があり、池に近づいたり森に入ったりしながら進んでいった。思い出したかのように風が吹くと、沼の表面がさざ波立った。一斉に木漏れ日が遊ぶが、やがて複雑な波紋は嘘のように静まっていった。
幾つ目かの左カーブを曲がった時、変化が訪れた。何かの物音を聞いて反射的に立ち止まる。
すると碧の沼のほとりで、腰の曲がり始めた白髪混じりの老婆が、ゆったりと両手を動かしていた――。
2月 8日−
[紡ぐ雪、繋ぐ雪]
「お〜、また降って来たよぉん」
ガルア公国第一公女、十八歳のレリザは外を見つめた。粒の大きな雪が次々とメラロール城の白王宮に降ってくる。夜の帳のおりた中、室内に燈る橙の明かりにぼんやりと照らされた雪は、おぼろな夢の背景のように幻想的であった。
「最近、続いていますね」
近くにいた従姉妹で同い年のシルリナ王女が答えた。その声は優しい響きで親しみが篭っていたものの、シルリナ王女はレリザ公女ほどには熱心に雪を見ようとはしなかった。
今月に入ってからのメラロール市では、朝か昼か夜か、一日にどこかで必ず一度は雪が降っていた。今宵は風が弱く、ここ数日に比べるとまだ穏やかな降り方だった。
「飽きないのが不思議?」
曇っている硝子を指先でこすり、レリザ公女が小さく尋ねる。シルリナ王女は少し首をかしげて従姉妹の横顔を見つめた。
大きな部屋の片隅にある暖炉で炎がパチパチはぜている。
レリザ公女は頭をもたげて、空の遥か遠くを仰ぎ見た。
「センティリーバの町も、冬は真っ白だったんだよ」
シルリナ王女の表情が変わった。静まり返った部屋の中で、夢かうつつか、雪のひとひらが積もる微かな音が聞こえた。
従姉妹が遠く離れた父、母、弟を思い出していることを理解した王女は、何も言わず窓辺に近づき、そっと相手に寄り添う。二人の乙女の良く似た茶色の髪からは、微かに花の香がした。
窓にぶつかり、小さな水滴を残して消える柔らかな雪たちの降り方は、さっきよりもいくぶん強さを増したようであった。
2月 7日−
[ミザリア島・とある乾季の午後(1)]
午後の光はやや強く、部屋の中に差し込んでいる。風通しの良い家の中を時折駆け抜ける爽快な空気の流れには、微かな潮の香と、やや自己主張の強い花の匂いが混じっている。
椅子に腰掛けてテーブル上で両手を組み、そこに頭を乗せて横を向き、微かに寝息を立てていたウピがもぞもぞと動いた。
「ん……」
それから彼女は目をこすりながら、ゆっくりと顔をもたげた。
「あっ」
居眠りに気付いたウピの頭の中に、現実が流れ込んでくる。食べかけの菓子の残りがテーブルの隅に置いてあり、冷たくて美味しい井戸水で煎れた飲み物は温くなっていた。
「よしっ」
ウピは立ち上がる。穏やかな時間はさらに満ちてゆく――。
2月 6日−
冴え渡る青空が
雪の上を歩いたみたいに
この白い平原には
青い足跡が連なっている
見上げた空に浮かぶのは
足跡の形のちぎれ雲
ここはいつの間にか
雲の上とつながったのかな
2月 5日−
どこまでも深い水に沈めていった先、闇のはるかかなたで、まぶしい明かりが強く輝いている――そんな夜空だった。星は赤や橙、白や青に瞬いている。昼の光が豪雨のように何もかもを照らすとしたら、夜の光はさながら秋の時雨のようだった。
「風の歌も、星のきらめきも……」
木のにおいのする部屋の窓辺に立ち、息で曇る硝子の向こうを見つめて、村に住む女性の賢者オーヴェルは一人ごちた。
「みんな、どこか似ています」
今宵は雪は降らず、北風の叫びも滅多にしない。耳が聞こえなくなったかのような静けさが――獣の遠吠えもせず、たまに聞こえるのは家の木のきしみ――あたかも〈静けさという音〉が響いているかのような錯覚を、若き賢者に感じさせていた。
そして、燃えたぎる血さえ少しずつ確実に凍りつかせる冷たい空気が、山奥のサミス村の深い夜の奥まで、星明かりの強さと比例するかのように音もなく層を増してゆくのだった。
2月 4日−
地上の朝のどこにでも
夜空の月があるような
柔らかな光を反す
雪あかり――
2月 3日−
駆け回ったり、いたずらしたり
子供たちの歓声が響く公園に
雪はどんどん舞い降りてくる
白い冠をつけた
まだ若い木々の下を通り過ぎると
不規則に雪がドサッと落ちてくる
あれはきっと
若い樹の精たちが
いたずらしているんだろうな
2月 2日−
誰もいない森の小道は
ほんとは誰もいないわけじゃない
差し込む柔らかな光や
あまたの虫たち
草や枯れ葉や
歳月を経た木々
たくさんのものが
そこにいるんだ――
2月 1日−
屋根が、窓が、そして家の外がカタカタ鳴っていた。見ると大粒のひょうが、氷をこぼしたかのように続々と落ちてきていた。
見上げた空には、冬色の白い雲の大陸が見える。
「あれが本当にひょうを降らせてるのかぁ?」
ネット注文して、空から冷蔵宅配便で取り寄せてみよう。
カタカチの白い雲が届くんだろうか。
想像力を膨らませて、僕はパソコンに向かった。