2008年10月の幻想断片です。
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◎ |
☆ |
10月10日- |
青いキャンバスに
誰かがクレヨンで
横長の白い雲を描いた
それを誰かが動かして
その形を誰かが変えて
秋の空と風の物語は
まだまだ続く
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10月 9日- |
秋の花のささやかな香りが
見えない音楽を奏でます
野原から届けられた花の便りが
優しく蜜蜂を呼び寄せました
淡い青空のもとで
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10月 7日- |
[月光紡ぎ(1)]
あの辺には池があるんだろうか。先月の望月の夜更けに、ちらちら揺れ動く光が見えたんだ。ランプの光ではなかった。
でも全く腑に落ちない――あの辺りに池はなかったはずだし、実際に出向いて明るい時間に探してみても見つからなかった。
どうやら今宵は満月で、しかも晴れている。外に出て目を凝らすと、また例の光が見える。すぐに確かめに行くことにした。
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10月 5日- |
空はしだいに曇りとなった。対岸を見通せるナリア湖を横目に、乗合馬車は平坦な道を進んでいた。不規則な横揺れ・縦揺れの向こう、幌の前後に垣間見える湖には灰色の霞がかかっていた。あの向こうには魔法で出来た蜃気楼の城郭があるのだろうか。それとも故郷の風景が、子供の頃の時間か――。
周りの三人の乗客もみな個人客で、私と同じように無口だ。
どこまでが昼か、夕方なのか明確な区別がないまま、ルデリア大陸南東部・ラット連合ゴアホープ州は少しずつ暮れてゆく。完全な闇が支配する前には、馬車は終着の町に着くだろう。
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10月 3日△ |
すべての風がとまった。
上り風が吹いて、一気に森の木の葉が舞い上がる――。
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