都心から行きやすい廃線跡、埼玉県川越市の「西武鉄道・安比奈(あひな)線」跡を訪れました。
入間川の砂利採取が終了した後、本来の目的を失って長らく休止状態となっていましたが、西武新宿線の複々線(一部区間)を見越した車両基地整備のために残されていました。
しかし2016年2月に車両基地計画の中止と安比奈線の廃止が発表され、資産の減損処理が行われました。
ふと思い立った12月下旬、安比奈線跡を初めて訪れました。
2月に廃止されたと勘違いしていたのですが、実際の廃止日は「11月末日」だったようです。
よって、長期に渡った休止期間中ではなく、正式な「廃止」直後の安比奈線の様子ということになります。
まずは起点だった「南大塚駅」周辺から見ていきます。
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[2016/12/23 / 11:47]
西武新宿線・南大塚駅で下車しました。
(次が終点の本川越駅)
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[2016/12/23 / 11:48]
安比奈線の「0キロポスト」が見えました。
(下り線ホームの左側)
安比奈線跡には事業用車両が停まっており、横には錆び付いたレールが積まれていました。
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[2016/12/23 / 11:49]
安比奈線は緩やかにカーブしながら南大塚駅を離れます。ちょうど上り線に電車が来ました。
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[2016/12/23 / 11:55]
南大塚駅の橋上駅舎の通路より。
安比奈線が駅の西側で新宿線から分岐しているのが分かりました。
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[2016/12/23 / 11:57]
「大東味覚と民話の里」案内図
南大塚駅の北口ロータリーに、平成2年(1990年)に作られた案内図がありました。休止中だった安比奈線もしっかり描かれています。
1955年に川越市と合併するまでは、この辺りは「大東村」だったようです。
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[2016/12/23 / 12:08]
駅の東側、道路と交差する手前で、安比奈線の線路は一旦途切れていました。
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[2016/12/23 / 13:22]
上記とほぼ同地点。安比奈方面です。
昼食後、探索を再開しました。
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国道16号線まで(概要執筆中)
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[2016/12/23 / 13:25]
コンクリート枕木の新しい線路が現れました。
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[2016/12/23 / 13:26]
右側から来た立派な新線(?)と、左側の旧線とは位置がずれていました。
旧線には架線柱が残っており、長らく休止線だったことが伺えました。(2016年2月に廃止を発表)
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[2016/12/23 / 13:27]
もともと電化路線で廃線となり、今でも架線柱が残っている場所は珍しいと思います。安比奈線の特徴的な景色の一つと言えるでしょう。
立入禁止のため、柵の手前から撮影しました。
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[2016/12/23 / 13:34]
駐車場の裏に続く廃線跡です。
線路上は草が刈られているように見えました。
ウォーキングイベントがあったのかも知れません。
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[2016/12/23 / 13:34]
新しいマンションの横に続く廃線跡です。
この辺りの架線柱はコンクリート製のようでした。
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[2016/12/23 / 13:36]
架線柱が並び、一見すると現役路線に見えます。この先で国道16号線と交差します。
奥が安比奈方面です。
手前のパイプ柵は最近作られたのでしょうね。
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[2016/12/23 / 14:48]
右に見えるのは踏切に関連した信号機のようです。帰路に撮影しました。
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[2016/12/23 / 13:37]
国道16号線との交差部から、南大塚駅方面を振り返りました。
背の高い架線柱に神々しさを感じる廃線跡でした。
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[2016/12/23 / 13:38]
上記と同地点より撮影。
踏切の台座らしき設備(左)が残っていました。
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[2016/12/23 / 13:39]
国道(右側)のレールは埋まっていました。
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[2016/12/23 / 13:39]
奥には廃線跡が続いているものの、国道との交差部分に横断歩道はないため、近くの歩道橋に迂回しました。
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[2016/12/23 / 13:43]
歩道橋より国道16号線を俯瞰。
概ね黄色のラインに、安比奈線が通っていたと思われます。
←南大塚 安比奈→
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入間川街道まで(概要執筆中)
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[2016/12/23 / 13:48]
国道16号線の先に進み、南大塚駅方面を振り返りました。
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[2016/12/23 / 13:47]
ここには幅の狭い踏切跡があります。
左側を見たのが上の写真、右側を見たのが下の写真です。
←南大塚 安比奈→
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[2016/12/23 / 13:50]
安比奈方面のレールは、草に埋もれているようでした。
この辺りには架線が残っていたのが驚きでした。
支えている柱は、休止後に付け足したのでしょうか。
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[2016/12/23 / 14:38]
安比奈線の記載されている地図です。
左側に、上下に真っ直ぐ走っています。
トンネルという記載に違和感が。
木々のトンネル(池辺の森)の意味でしょうか!?
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[2016/12/23 / 14:36]
帰りに撮影しました。
安比奈方面です。
線路はグネグネと曲がり、草が生えていました。
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[2016/12/23 / 14:34]
やがて入間川街道と交差します。
安比奈方面です。
線路跡は柵で囲まれ、立入禁止でした。
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[2016/12/23 / 14:33]
入間川街道の交差部
↑安比奈 南大塚↓
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[2016/12/23 / 14:31]
入間川街道の交差部
↑南大塚 安比奈↓
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[2016/12/23 / 14:32]
安比奈方面は“線路ガーデニング”(!)が盛んでした。
↑安比奈 南大塚↓
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[2016/12/23 / 14:30]
横から見ると、こんな感じです。
だんご屋さんがありました。
踏切がないのが不思議に思えてきます。
←南大塚 安比奈→
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赤間川橋梁まで(概要執筆中)
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[2016/12/23 / 14:24]
ガーデニングゾーンが続きます。
←南大塚 安比奈→
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[2016/12/23 / 14:22]
上とほぼ同じ場所から、安比奈方面を撮影。
この辺りで住宅密集地が終わります。
↓南大塚 安比奈↑
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[2016/12/23 / 13:58]
次の道路との交差部です。
ここもレールが残っています。
←安比奈 南大塚→
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[2016/12/23 / 13:59]
南大塚方面です。
奥の方が、ガーデニングゾーンになっています。
線路跡は柵で入れないため、手前から撮影しました。
↑南大塚 安比奈↓
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[2016/12/23 / 14:01]
安比奈方面です。
この先に赤間川橋梁があります。
線路敷は立入禁止でしたが、右側には柵がありませんでした。
線路跡を踏まないようにしながら、ちょっと失礼して赤間川橋梁に近づいてみました。
↑安比奈 南大塚↓
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[2016/12/31 / 09:24]
その、わずか1週間後――。
手前のパイプ柵は先週と変化ありませんが、右側に木の柵が作られており、赤間川橋梁に近づけなくなっていました。
柵と柵の間には針金が渡されており、簡単にはくぐれません。木が華奢なので、古くから作られたように錯覚してしまう柵ですが、実際にはこの1週間の間に立てられたものでした。
2016年11月末日で正式に「路線廃止」になった事と関係しているのかも知れません。いよいよ施設が撤去されるのでしょうか。
↑安比奈 南大塚↓
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[2016/12/31 / 09:25]
赤間川橋梁〜葛川橋梁
同地点からカメラのズーム機能で撮影。
線路上にも新たな柵が増えていました。
←安比奈 南大塚→
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[2016/12/23 / 13:57]
赤間川橋梁〜葛川橋梁
上の写真と、ほぼ同地点の1週間前(12/23)の様子です。
手前にパイプがあって分かりづらいですが、12/24〜12/30の間に、赤間川橋梁の向こう側と、次の葛川橋梁の両側に柵が作られたようです。
(12/23時点では確認できず)
↑安比奈 南大塚↓
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[2016/12/23 / 14:02]
安比奈線・赤間川橋梁
老朽化しており、列車の走れる状態ではありませんでした。
完全に「廃」物件ですが、何とか橋梁としての形は残っており、心惹かれるものがありました。
↑安比奈 南大塚↓
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[2016/12/23 / 14:03]
田畑を貫いて進む鉄道跡です。
↑安比奈 南大塚↓
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[2016/12/23 / 14:04]
反対側はこのような感じでした。
レールが草に埋もれています。
前述の通り、数日後に柵が作られたため、このアングルで撮影するのは難しくなっています。
↑南大塚 安比奈↓
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[2016/12/23 / 14:03]
赤間川橋梁〜葛川橋梁
奥に見える「葛川橋梁」が、安比奈線で最も長い橋梁とのことです。手前からカメラのズーム機能にて撮影しました。
地方のローカル鉄道の趣があります。
なお12/23は諸事情により、ここで探索を断念しました。
全線の3割程度だったため、再起を図ることになります。
この日は南大塚駅に戻り、帰途に就きました。
↑安比奈 南大塚↓
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閑話休題。
年の瀬も押し迫った大晦日。
中途半端に終わった12/23のリベンジを果たすべく、再び安比奈線に向かいました。
一時期、安比奈線は入間川を渡って、JR川越線・的場駅までの延伸構想があったようです。
確かに地図で見ると、安比奈駅跡に直行するならば、西武新宿線の南大塚駅よりもJR的場駅の方が近そうです。先週と同じルートでは芸がないため、この日は的場駅スタートとしました。
特に遺構はありませんが、安比奈線の構想区間(未成区間)ですので、ご参考までに紹介します。
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[2016/12/31 / 06:43]
JR川越線・的場駅
自宅を5時過ぎに出て、1時間半かけて的場駅に到着。冬の早朝は身も心も引き締まります。
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[2016/12/31 / 06:46]
JR川越線・的場駅付近
辺りは閑静な住宅街です。
ここまで安比奈線が延伸される構想もあったようですが、想像がつきませんでした。
地図で見ると、的場駅の西側の《おいせ橋通り》が商業地として栄えているようです。
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[2016/12/31 / 06:48]
的場交差点
案内板で見た「安比奈」の文字です。
地名の読みは「あいな」ですが、鉄道は「あひな線」ということになっています。
地図で見ると、安比奈親水公園から入間川を挟んだ対岸に、西武・安比奈駅跡があるようです。
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[2016/12/31 / 06:52]
埼玉県道114号線
関越道の下をくぐります。
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[2016/12/31 / 06:58]
埼玉県道114号線
2016年、最後の日の出です。
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[2016/12/31 / 07:00]
やがて入間川を渡る「八瀬大橋」(やせおおはし)が見えてきました。
あの橋を渡れば安比奈線跡に着くはずです。
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[2016/12/31 / 07:07]
八瀬大橋を渡ります。
朝日がまぶしかったです。
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[2016/12/31 / 07:10]
八瀬大橋からは富士山が良く見えました。
安比奈線が延伸されていれば、撮影スポットになったかも知れませんね。
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[2016/12/31 / 07:13]
八瀬大橋から見た安比奈線跡
橋を渡りきるところで、いよいよ安比奈線と交差しました。立体交差ではなく、安比奈線が物理的に分断されています。
順序としては、安比奈線の休止後に八瀬大橋が建設されたとのことです。
的場駅から、ゆっくり歩いて30分でした。
←南大塚 安比奈→
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