山形交通・三山(さんざん)線は、山形県・寒河江(さがえ)市の羽前高松駅から、西川町の間沢(まざわ)駅を結んでいた11.4kmのローカル私鉄だった。(電化・単線)
宮脇俊三編著『鉄道廃線跡を歩くW』(JTBキャンブックス)によると、1926年に羽前高松〜海味(かいしゅう)間が開通、1928年に海味〜間沢間が全通し、1974年に全線廃止されたという。沿線の銅鉱石の運搬や、出羽三山(月山・湯殿山・羽黒山)への参拝客の輸送で賑わったが、乗客・貨物の減少により廃線となった。
新田停留所跡の辺りから、終点の間沢駅跡までの線路跡はサイクリングロードに転換され、徒歩でも線路跡は辿りやすいが、睦合(むつあい)駅付近は道路に取り込まれたようだ。
今回はJR羽前高松駅から白岩駅跡まで徒歩、白岩バス停から間沢バス停まで「西川町営バス」(道の駅にしかわ行き)に乗車し、間沢駅跡から海味駅跡まで徒歩で戻る、という方法で探索した。一つ目の新田停留所跡には三山線を記念したミニ公園「三山広場」があるようだが、今回は見逃した。
海味駅跡から徒歩10分程度の「月山の酒蔵 資料館」には、木造電車「モハ103号」が静態保存されているが、2019年7月現在、屋根の崩壊の危険性があり、ブルーシートをかぶっていた。同じく「月山の酒蔵 資料館」には、鉄道時代の資料(写真・切符等)が展示されている。
羽前高松駅は、奥羽本線から分岐する「JR左沢(あてらざわ)線」の駅であるが、ローカル線の途中駅から、さらにローカル私鉄が分岐していた時代があったのだと感慨を深めた。(左沢線は非電化だが三山線は電化)
(探索後は、山形自動車道の「西川バス停」から、高速バスで鶴岡方面を目指した)
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[2019/07/19 / 07:46]
JR左沢線・羽前高松駅
↑西寒河江 柴橋↓
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[2019/07/19]
[動画] 羽前高松駅(JR左沢線)キハ101形
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[2019/07/19 / 07:51]
山形交通三山線・羽前高松駅 (跡)
↑新田
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[2019/07/19 / 08:20]
山形交通三山線 (跡)
↑白岩 新田↓
寒河江川をまたぐ「みやま橋」(105m)は、鉄道の橋梁跡に、サイクリングロード用として架け替えられたという。
(参考:山形新聞Webサイト「やまがた橋物語」『寒河江川前編[6] みやま橋(寒河江)』)
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[2019/07/19 / 08:26]
山形交通三山線 (跡)
↑白岩 新田↓
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[2019/07/19 / 08:34]
山形交通三山線・白岩駅 (跡)
←新田 上野→
三山線が開通した当時は、独立した自治体の「白岩町」だった。(1954年に寒河江市に編入)
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[2019/07/19 / 08:34]
山形交通三山線・白岩駅 (跡)
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[2019/07/19 / 08:36]
山形交通三山線・白岩駅 (跡)
↑新田 上野↓
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[2019/07/19 / 10:24]
モハ103(月山の酒蔵 資料館)
整備され、風雪に耐えてきた木造電車「モハ103号」であるが、屋根の崩壊の可能性があり、ブルーシートをかぶっていた。
聞くところによると雪深い土地のようである。
来るのが遅かった、と痛感した。
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[2019/07/19]
[動画] モハ103 山形交通三山線 (月山の酒蔵 資料館)
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[2019/07/19 / 10:13]
月山の酒蔵 資料館
往時の写真
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[2019/07/19 / 10:14]
月山の酒蔵 資料館
方向板
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[2019/07/19 / 10:15]
月山の酒蔵 資料館
切符コレクション
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[2019/07/19 / 09:50]
山形交通三山線・海味駅 (跡)
↑睦合 西海味↓
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[2019/07/19 / 09:44]
山形交通三山線 (跡)
↑海味 西海味↓
小さな峠を越える。
印象的な場所だった。
橋脚は線路を跨ぐ道として使われていたようだ。
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[2019/07/19 / 09:42]
山形交通三山線 (跡)
←海味 西海味→
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[2019/07/19 / 09:37]
山形交通三山線・西海味駅 (跡)
↑海味 間沢↓
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[2019/07/19]
[動画] 西海味駅跡(山形交通・三山線)
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[2019/07/19 / 09:18]
山形交通三山線 (跡)
↑西海味 間沢↓
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[2019/07/19 / 09:09]
山形交通三山線・間沢駅 (跡)
↑西海味
かつての駅舎はこの辺りにあったようだ。
出羽三山の参拝客は、この駅で電車からバスに乗り換え、賑わったようである。
今は静かな間沢駅跡だった。
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[2019/07/19 / 09:05]
山形交通三山線・間沢駅 (跡)
↑西海味
車庫のあった間沢駅は、広い敷地だった。
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[2019/07/19 / 09:05]
山形交通三山線・間沢駅 (跡)
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