空色のスカーフ

 〜森大陸(しんたいりく)ルデリア〜

 

秋月 涼 


 イラッサ町の露店街は行く人並みと返す人並みで混み合っていた。さまざまな店がテントの下に商品を並べ、そこらじゅうで客引きの声が飛び交い、商品の説明や値下げの交渉が行われている。さまざまな商品が売れ、銀貨や銅貨が高く鳴った。

「ただの買い物でも、市場調査を兼ねてるんだよね……一応」
 はずむ口調で熱心に喋っているのは、商人の卵のレフキルである。緑がかった銀の髪を左右に分けて垂らし、青いキュロットスカートが似合っている。瑞々しい木の葉と似た深い色の瞳は明るく輝き、その一方で相手を見定める鋭さを秘める。表情は豊かで、人なつっこい笑顔は周囲の人々を元気にする。肌はうっすらと日焼けしており、動作は機敏、至って健康的である。彼女の耳はやや長く、それは妖精の血を引くリィメル族の証だ。
 あふれんばかりの数々の夢を抱いている商人の卵でもある。

「さすが賑わってますわ〜」
 のんびりと語ったのは、レフキルと同い年で大親友のサンゴーンであった。言ったとたん、夕食のおかずを袋に詰め込んだ中年女性と正面衝突しそうになり、呆然と立ち止まってしまう。
「ごめんなさいですの」
 艶があって硬く、腐りにくい植物で編んだ籠を右肩にかけたサンゴーンは丁寧に頭を下げ、自らの非礼を詫びた。相手の女性は南国の民らしく、朗らかに口元を緩ませ、過ぎ去っていった。
「気にしないってことよ、草木の神者さん」
「ありがとうですの」
 サンゴーンはほっと胸をなで下ろす。

 ルデリア世界を形作る七つの源のうち、草木の力を表す〈草木の神者〉を継承したサンゴーンは、ここイラッサ町の名目上の町長でもあり、地元ではそれなりに顔の知れた人物であった。
 銀の髪は南国の空を思わせるように青みがかり、けがれや疑うことを知らぬ大きな瞳は深海のごとく澄みきった透明な宝石である。今日は花の模様が入ったお気に入りの白っぽいロングスカートをはいており、それは清純な彼女に良く似合っていた。

「そうそう。気にしないってことよ。ね?」
 レフキルは素早くサンゴーンの顔を下から覗き込み、通りがかりの主婦の言葉を真似して念を押す。乾燥した薄曇りの暑い空気の底で、草木の神者は顔をほころばせ、軽くうなずいた。
「ハイですの!」

〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜

「行きましょうの」
 サンゴーンはほっそりと白い腕を差し伸べ、先を示した。
「いいのが見つかるといいですわ、レフキルの新しいスカーフ」
「悪いね、付き合わせちゃって。欲しいもの、特にないの?」
 相手の顔を見つめいていたレフキルは急激に緊張感をほどいて顔を上げ、鼻の頭を右手の人差し指でなで、反対に訊ねた。

 それに対するサンゴーンのいらえは単純かつ簡潔であった。
「今、これといって欲しいものはありませんわ」
「強制しないけどさ、たまにはおめかしするのも楽しいと思うよ」
 レフキルが少し残念そうに言うと、草木の神者は同意する。
「考えてみますわ」
「きっと見違えるようになるよ。元がいいんだからさぁ」
 レフキルが褒めると、サンゴーンは顔を火照らしてうつむく。
「そんなことありませんわ。何だか恥ずかしいですの……」

「あっ! 待って」
 レフキルが叫んだ。そんなこんなのうち、イラッサ町の露店街でも特に繁盛する、服飾雑貨の地区に差しかかったのだった。
 流行の形をしたキュロットスカート、シャツにズボンに髪飾り、大人びたブラウスから香水、指輪、下着、古来の民俗衣装、雨用の上着まで、ありとあらゆる商品がここに来れば揃うのだ。
 女性たちが群がり、あれやこれやと商品を手にして自分の身体に当てている。中には彼氏連れで買い物を愉しんでいる恋人もいた。高い声がこだまし、全体的に浮ついた空気が流れる。

「らっしゃーい」
「安いっすよー」
 やはり同世代で同年代の方が売れ行きがいいのだろう――この一角は若い女性の商人が多く、華やいだ雰囲気である。

「あった!」
 レフキルは器用な指先を機敏に動かし、その露店を示した。
 そこでは多種多様のスカーフが売られていたのだった。生地の材質は滑らかなものからザラザラしたものまで、無地の品はルデリア世界の虹の七色を完備し、その他にも白や黒を用意してあった。それぞれの色で椰子の木や花の模様入りがある。
 南国のイラッサ町では陽射しが強く、いくら日焼け止めを塗ろうとも高が知れているし、とかく経済効率が悪い。それよりは日傘やスカーフで保護するのが庶民の一般的な防衛法なのだ。

〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜

 店のスカーフは色鮮やかで、縫い込まれた模様も様々だ。雨の残像を彷彿とさせる斜線では、等間隔に丸い点が打ってあったり、波線だったり、星形のアクセントがあったり――作り手の遊び心でちょっとした工夫が凝らしてあるため、見ているだけでも楽しくなる。昨日の帰り道、並木の枝に引っかかり、穴が開いて駄目になった青い花柄のスカーフに似ている品物もあった。

「これ可愛いなー」
 ハンカチのように四角く折り畳まれた卓上のネッカチーフを眺めていたレフキルは、その中の一つを手に取った。光沢のある生地には、太陽の光を刻んだかのような橙色の格子縞の模様が入っている。微かに緑色を帯びたレフキルの銀の髪に合わせようとすると、例えば赤一色のネッカチーフでは派手すぎ、桃色では子供じみ、紫だと何となく彼女の雰囲気にそぐわない。それよりは、半透明や白を基調とした生地に、何らかの模様が入っているくらいの方が彼女の神秘的な髪を活かせそうだった。
 その点、レフキルが選んだスカーフは、大地の力を示す橙色の細い二本線が縦に延び、それより少し太い一本線が横へ延び、格子状に交わって幾つもの正方形を形作っている。必要以上の装飾のない単純なデザインだったが、程良い明るさと洗練された感じ、引き締まった色がレフキルの好みに合ったのだ。

 服飾品は視覚の次に触覚へ訴えてくる。上品な手触りがし、もっと味わいたくてレフキルは指先を動かした。商人の卵という誇りのある彼女だから、商品の選定眼には自信を持っている。
「とても似合ってますわ〜」
 横で見ていたサンゴーンは特徴的な青い瞳を瞬かせ、額にネッカチーフを当てて振り向いた同い年の親友に微笑みかけた。

「ありがとう。物はいいよね。あとは……」
 レフキルは裏に張ってある値札を見た。やや高めなのは確かだが、手が出なくもない。頭の中では大雑把な計算式が走り出す。あれをちょっと節約すれば――奮発して買っちゃおうかな。
「すいません、これ……」
 言いかけて、レフキルははっと息を飲み、両眼を見開いた。

 周りの店に群がる人々のざわめきが消え、一瞬のうちに全てを静寂が覆ったような感じだった――彼女がそのように気づいたのは、実際にはずっと後のことだったのだが。その時は聴覚だけでなく視覚も薄暗く狭まり、世界は自分とサンゴーンと、それから視界の中央にまっすぐ入ってきた一枚の布だけになる。

 空色のネッカチーフ。
 一言で語るならば、そのような表現になるのだろうか。

 南国のまぶしい青空は、そう遠くない夕暮れを感じさせて黄色に色づき始めている。ミザリア国の照葉樹に北国の紅葉はないけれど、晴れていれば空全体が刻々と光のヴェールを脱ぎ、昼間から夕暮れを経て夜の始まりへと移り変わってゆくのだ。
 レフキルが目にしたスカーフは、その空を絵の具に溶いて写し取ったかのような色をしていた。水色から白、黄色への微妙なグラデーションは夢のごとく、なおかつ非常に現実的でもある。
 あいにく今日は薄曇りで、空全体としては石造りの家のように灰色っぽい。さっきまでに比べると、だんだんと雲が割れてきて光がこぼれ、夕焼けを期待させる驚くほどの涼しさを含んだ西風も吹き始めていたが、依然として本来の空は隠されている。

 だが、もしもあの雲を突き抜けて、天を覗けるのならば。
(このスカーフと同じ色、同じ模様をしてるはずだよ、きっと)
 レフキルは自分の直観を信じた。どこまでも続く虚空を仰ぎ見た時の、吸い込まれるような爽快さと、心の糸が解かれる感覚――それが、目の前の〈空色のネッカチーフ〉にもあったのだ。

 隣のサンゴーンもいつしか黙り込んでいた。
 レフキルはごくりと唾を飲み込む。耳の奥がキーンと鳴り、ゆっくりと周りの喧噪が戻ってくるのを、ただ呆然と待っていた。
 どこからか地上にも風の精霊が舞い降り、二人の少女のそれぞれの銀色の髪を微かに揺らせば、さらさらと砂浜の白い星がこぼれる音がする。不思議な時間は永遠に止まったかに思えた。折り畳まれた布に魅せられた、情熱のひとときが過ぎる。

『お嬢さん、これが見えるのかね』

 ひどく突然、かすれた声が発せられ、二つの小さな耳と、もう二つの少し長い耳に響いた。むしろ心に届いたのかも知れぬ。
「あ!」
「あらら?」
 レフキルとサンゴーンは思わず顔を見合わせた。狭いテントの薄暗い場所から、ひどく年老いて青ざめた顔の男が顔を出したのだ。店があって、商人がいないということは有り得ないのだが、そんな簡単なことさえ少女たちは何故か忘れていた。今、この瞬間になって初めて、店の主人に気がついたのであった。

 その皺だらけの顔が近づいてくる感覚があった。正確に言うなら、パンが膨らむかのように〈顔が拡大する〉印象を受けた。
 意識の中に割り込んでくるような、嫌な感じはない。長く白い前髪は目元を完全に隠し、口元には深い皺が刻まれていて、八十歳や九十歳――それどころか何千年も生きているかのようにさえ思われた。手入れのされていない無精髭も真っ白だったが、特に不潔さは感じられず、柔らかな綿菓子のようで貫禄があった。上下のつながった粗末な灰色っぽい服を着ている。
 穏やかそうな顔の老人だったが、癇癪癖を持っているのではないかとレフキルは思った。その〈思う〉という行為を、どこか遠くでしているような、極めて夢幻的な感覚に陥りながら。彼女がそう〈思った〉のは、老人の右手に黄色の杖が握られていたからである。まるで雷をでも起こしそうな、警戒すべき色だった。
 それさえ除けば、どこにでもいて、なじみ深いけれども普段は気がつかないような、存在自体に透明感のある老人であった。

「お目が高い」
 老人は再びかすれた声で語った。彼が喋ると辺りの空気はほんの少しばかり湿り気を帯びる。顔色は相変わらず青ざめていたが、不健康そうには見えなかった。顔の左側には、西の雲間からこぼれだした光がわずかに当たり、血色良く見せている。
「触ってみてくだされ。この店の自慢の一品ですじゃ」
 はっきりと老人は促した。その声の中に浜風のうなり声が小さく混じっているのを、草木の神者のサンゴーンは聞き取った。

 レフキルは無意識にサンゴーンの方を振り向いた。
 左右に結わえた銀の髪が揺れる。二人は心臓を高鳴らせたまま緊張した面もちで向かい合い、視線で語り合う。レフキルを躊躇させたのは恐怖でも不安でもなく、言うなれば〈畏怖〉だ。
 優しい親友は瞳を潤ませながら、力強くうなずいた。
 それでレフキルの気持ちも定まった。もう迷いはない。

 レフキルは毅然とした態度を崩さぬまま、老人の方に向き直り、深々と礼をした。一呼吸遅れて、サンゴーンもそれに習う。
 三つ数えて二人が顔を上げると、老人は思慮深い口元を軽く緩めていた。相手は〈無用じゃ〉とでも言いたげに、ほとんど動くか動かないか程度に首を振って、皺だらけの手を差しのべる。

 レフキルは自分の両手足がしびれたような重い感覚を味わいつつ、一歩だけ歩み寄り、のろのろと腕を目的の物に伸ばしてゆく。ひどく〈まだるっこしい〉作業であったが、必要な過程だ。
 青く澄む〈空色のネッカチーフ〉が少しずつ近づいてきて。
 近づいてきて――近づいて――指先に触れ。

 彼女はついに〈空〉をつかんだのであった!

 その刹那、レフキルの目の内側には、確かによぎった。
 青い風の流れと、白い雲の海、そして黄色や赤に染まりつつある南国の夕暮れの、どこまでも果てない空と海の広がりが。

「これください。お値段はいくらですか?」
 我に返って、レフキルは肌触りの良い神秘的なスカーフを大切に握りしめ、店主に訪ねる。今を逃したら機会は永遠に失われる、という強い決断を伴って。サンゴーンも思わず華奢な手を組み合わせ、親友のために祈った。どんな法外な値段でも二人は驚きはしなかったろう。それほどの価値がある品物なのだ。

 男のいらえは短く、簡単で簡潔で、しかも無駄がなかった。
「さっきの、橙色のスカーフと同じ値段で構わんよ」
「ありがとう」
 レフキルはむしろ値段が安すぎることに驚くのだったが、自然と感謝の言葉が口をついて出た。彼女は夢の中を彷徨うかのごとく、おぼろな気持ちで銀貨を何枚か手渡し、支払いを済ませる。それから二人の少女は再び礼をし、静かに店を離れる。

 商人の卵のレフキルは〈空色のネッカチーフ〉が自分の物になったことをまだ信じられない様子だったが、それを胸の中にぎゅっと抱きしめると、テントの奥の方に向かって素早く左右に手を振った。その表情は懐かしさにあふれており、一抹の淋しさをも秘めていたが、彼女の行動はきっぱりと清々しかった。別れだけど、別れじゃない――上手く言えないし、正確な理由も説明できないけれど、彼女は確かに魂で〈理解して〉いたのだった。
「さよなら、おじいさん。きっと大切にするから」
「お安くしてくれて、ありがとうですの」
 サンゴーンも名残惜しそうに首を垂れ、うっすらと涙ぐむ。

 少女たちの言葉を受け止めた老人は、また口元で笑った。
「元気でな。いつも見てるよ、レフキルにサンゴーンや……」

〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜

 イラッサの町は少しずつ夕暮れを迎えていた。熱海(ねっかい)に浮かべた遠い舟影は黒く凝(こご)り、光の幕は下りる。その代わりに夜空を潤す星たちの饗宴が始まるのだろう。風は凪ぎ、いつしか雲はかなり晴れて、橙の光が洩れだしている。

 しばらく何も喋らず、ぼんやりと肩の疲労を覚えながら歩いていた二人だったが、商店街を出ると急激に意識が戻ってくる。

「そういえば、あんなお店、あったっけかな?」
 首を動かして関節をボキッと鳴らし、レフキルは言った。さっそく頭にかぶった〈空色のネッカチーフ〉が髪と一緒に揺れ動く。
「たぶん、明日に行っても、ありませんわ」
 サンゴーンはきっぱりと断言した。レフキルはひどく残念に思ったが、実のところサンゴーンと同じ意見だったので黙り込む。
「でも、ホントはあるはずだよね。見えないだけで、さ」
 レフキルはすんなりと今の気持ちを言葉に乗せた。声の郵便に対する返信なのか、日中は蒸し暑かった空気も黄昏れて涼やかに流れ、舞い上がる白い蝶の繊細な羽ばたきを妨げた。

「あの人は……」
 サンゴーンは震える声で呟くが、最後まで言えなかった。それが全ての神秘を壊してしまうのではないかと恐れるように。

 少女の足音だけが、通りの石畳をリズミカルに響かせる。とっくに商店街は抜け、二人の住んでいる地域に近づいていた。海は遠からず、ほのかに潮の香りがする。人通りの少ない坂道の両側に、ミザリア国らしい白い石で作られた二階建ての家が建ち並んでいる。食欲をそそる焼き魚の匂いも漂い始めていた。

 レフキルは少し濡れた柔らかな桃色の唇を開いていった。
「うん。あの人は、空の神様か精霊か……だったんだよね」
 彼女は言い終わると口を結んだ。太陽が水平線にかかり、長い紅の光の帯が海の上に描かれた。やがてその姿は消える。
「そうだと思いますわ。たぶん……いえ、きっと、間違いなく」
 サンゴーンはそう呟いてから、清らかな笑顔で天を仰いだ。大空は真っ赤な花びら然と咲き誇り、血の通った印象を与えた。
 二人は立ち止まった。そこが別れる場所だったのだ。

 立ち去りがたく、二人は向き合っていた。心の中は新鮮な思いであふれている。あまりにも不思議な〈空の者〉との邂逅。
「橙色のスカーフも捨てがたかったけど、これの比較にならないよ。だって、空そのものを切り取った布みたいだからね、これ」
 レフキルはこみ上げる情熱に任せて、今度は饒舌に語る。頭にかぶった〈空色のネッカチーフ〉を愛おしそうに撫でながら。

 その時、親友のサンゴーンは思いがけない指摘をした。
「あの、レフキル」
 夕陽の名残を映し、赤い光と青い瞳の色が合わさって紫に澄み渡る親友の両眼が喜びに膨らむのを即座に感じ取り、レフキルは限りなく優しい口調で、焦らず気取らず、穏和に訪ねる。
「ん? どうしたの?」

「レフキルのスカーフ……きれいなオレンジ色ですわ!」
 サンゴーンは細い指先で、まっすぐに相手の頭を指さした。

 雷に打たれたように、レフキルの体中に刺激が走った。
 慌てて手鏡を取り出し、首をかしげて、頭を覗き込む――。

 夕陽が沈んだ後の、ほんの少しの時間だけに見られる、太陽の絵の具を雲と空の間に流し込んだ、二度と見られない力作。
 所々に気の早い星たちを配置して、赤々と暗くよどみ、しかも明るく光る。東の空からひそやかに混じり来るのは夜の藍色。

 レフキルが買った〈空色のネッカチーフ〉も、それと全く同じだ。作り物のスカーフの橙色より、天然の布ははるかに気高く美しかった。そして刻々と、きらめく星の模様を増やし始めていた。

 二人の仲の良い親友たちは近々の再会を約束し、足取りも軽く各々の家路をたどった。間もなく本格的な夜が訪れ、レフキルの新しいスカーフが闇の色に変わるまでに、二人は家に着けるだろう。空の星が瞬き、光の音楽を奏で出す、その前に――。

(了)



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