リンローナの母・リュイルは数年前に亡くなった。 ……今でもはっきりと思い出せる、母の面影。 リンローナは、目頭が熱くなってきた。 「お母さん、あんなに若かったのに。あんなに優しかったのに……」 あまりに理不尽だ。 「ひどいよ、ひどすぎるよ……」 あの日を思い出すと、やり場のない悲しみに襲われる。 全てを忘れたい……。 リンローナを旅に駆り立てたのは色々な理由があるが、 その中で一番大きかったのは、やはり母の死かもしれない。 「リンローナ、シェリア、いつまでも仲良くね……」 かすれた声で、母は最期にこう言った。
★STORYs-ルデリアの全体像