「ねえ、おとうさん」 「何だい、リンローナ?」 「おとうさんは、明日、お船に乗るの?」 「ああ」 「お船って、大きいの?」 「大きいよ」 「……船長さん?」 「ああ、そうだよ。おとうさんは船長さんだ。 明日から、メラロール王国に出かけるんだよ」 「メラロール王国って、遠いの?」 「ずっとずっと遠くにあるんだよ」 「おとうさんは、ずっとずっと遠くにいっちゃうんだ……」 「寂しいかい」 「……うん」 「リンローナ、おいで」 父は、リンローナを強く抱きしめた。
★STORYs-ルデリアの全体像