(C)Ryo Akizuki
KeY: 演習

戻る
 
「頑張って」

「うん」

 友達のナミリアに励まされ、

 緊張気味のリンローナは魔法陣の前に歩み出た。

 今日は必修科目「聖術基礎演習」の実技試験の日。

 ついに、リンローナの発表する番が回ってきたのだ。

「それでは、ラサラ君。呪文を唱えてみたまえ」

「はい。『БДЙЖФЩЮ……聖守護神ユニラーダ様のご加護を! 

 けがれた亡者を封印せん! 

 ……セインティア!』」
 
 リンローナが右手を伸ばすと、指先から白い煙が沸き起こり、

 黒い大きな石に向かって一直線に飛んでいく。

 ジュウゥゥという音と、焦げるような匂い。

 教授が、黒い石の減り具合を確かめる。

「……合格! 大成功じゃ」

「やったあ!」

 席に戻り、既に合格していたナミリアと喜びを分かち合う。

 〈セインティア〉は、アンデッドモンスター(死霊)を封印する魔法。

 黒い石は、負の力を持った特別な石なのだ。

 難しい魔法だが、リンローナはまたまた見事な成績。

 ……これで進級が確定した。



【次の枝を選んでください】

お祝い    黒い石

★STORYs-ルデリアの全体像