「ナミ、じゃあね」 「また明日」 放課後、リンローナはナミリアと別れ、学生食堂に向かった。 とってもいい香りがただよっている。 「リナ先輩、おはようございまーす」 「おはよう……」 リナの他にも、数名の女子学生がいた。 ……現代日本で言うところの「料理研究部」。 リンローナはここに所属しているのだ。 「今日の発表会、楽しみにしてましたぁ」 鞄をおろしながら、嬉しそうに微笑むリンローナ。 ……小さい頃から料理作りが大好きだった。 自然と上達し、今では部内トップの実力を誇る。 今日の「発表会」では優勝候補の筆頭だ。 「早速、あたしも作り始めまーす」 調理用具を準備する彼女は、まさに水を得た魚である。 「……リナも頑張る」 寡黙な先輩・リナは、静かにつぶやいた。
★STORYs-ルデリアの全体像