(C)Ryo Akizuki
KeY: 災難

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「あ〜あ、今日はついてないなあ……かなり恥ずかしいよー」

 ナミリアがぼやく。

「ほんと、災難だったね〜」

 リンローナは笑った。

 《魔法史講義》が終わり、二人は次の教室に移動中である。

「今度からは、寝てたらすぐ起こしてね……」

「うん。……でも、そんなにお腹いっぱいだったんだ」

「わーん、もう言わないでぇ。人生の汚点だわッ」

 ナミリアは大げさに頭を抱えた。

「あはははは。ナミ、面白い!

 でも、こういう日は注意したほうがいいよ。まだ何か起こるかもねー」

「そんな不吉な……ん!」

 ナミリアは立ち止まった。

「あ……あたしの鞄が……ない!」

「ほんとだ。置き忘れたんじゃないかな? さっきの教室に」

「取ってくる! リン、先に行ってて!」

 ナミリアは、石の廊下を駆け出した。

 次の教室は目の前だったのに……。

「急がないと遅刻だよ! 一難去って、また一難。頑張ってねっ!」

 リンローナが教室に入るや否や、授業開始の鐘が鳴り響いた。



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